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TYRE KNOWLEDGEタイヤ雑学

タイヤ | ホイール | インチアップ

タイヤについて

「クルマはなぜタイヤを装着するのですか?」

クルマの重量を支え、クルマの駆動力、制動力を路面に伝えるのがタイヤです。
快適な走りのためには、路面からの衝撃を小さくし、走行中クルマの方向を転換、維持できるのもタイヤのおかげなのです。

「タイヤはなぜ黒色なんですか?」

それは、カーボンブラックという素材のためです。
カーボン=炭素、ブラック=黒。
わかりやすくいうとススのような黒い粉。これがタイヤ全体の約26%も入っているので真っ黒になるんです。

「タイヤにはどんな原料が使われているんですか?」

もちろん、タイヤの原材料のうち一番重要なものはゴムです。
ただしゴムにも天然ゴムと合成ゴムがあり、さらに、カーボンブラックや加硫剤 などいろいろな添加剤が加えられています。そのほかビードワイヤーや繊維、スチールコードなど1本のタイヤには、ざっと100種類以上の原材料が加えられています。

「タイヤの構造はどうなっているんですか?」

一番身近な、乗用車のタイヤの構造を見てみましょう。

タイヤの構造

  • トレッド:路面と接触する部分。厚いゴム層である。表面にはトレッドパターンが刻まれている
  • サイドウォール:側面のゴム部分。商品ブランド名、タイヤサイズなどがここに表示される
  • ビード:タイヤをリム(ホイール)に固定する部分の総称。リング状の補強構造
  • カーカス:コードをゴム被覆したもので、タイヤの骨格となる。バイアスとラジアルの2タイプがある
  • ビードワイヤー:ビード部内部にある鋼線の束
  • ベルト:ラジアル構造のカーカスをしめつける「たが」の役割をする。ほとんどがスチール製である

「ラジアルって何ですか?」

ラジアル構造

ラジアルというのは、タイヤの回転方向に対して、内部のカーカスコードの配列が直角になっているということ。これに対し、バイアス構造では、カーカスコードが斜めになっています。現在では、走行性、耐久性にすぐれるラジアル構造の物が主流。乗用車ではすでに約95%近くがラジアル化され、トラック、バス用タイヤも年々ラジアルが増加し93%弱がラジアル構造となっています。またトレッドの部分を補強のベルトでしめつけているタイプのラジアルは、スチールベルテッドラジアルといって、より耐久性の強いタイヤとなっています。

「クルマの安全走行と、タイヤの空気圧の関係」

タイヤの空気は少なすぎても、多すぎても、タイヤにダメージを与えるから、安全なドライブを妨げることになります。空気圧が不足している場合には、タイヤは熱をもちすぎて、剥離やコード切れの原因になります。空気圧過多の場合には、衝撃傷や切り傷を受けやすくなってしまいます。

「正しい空気圧のポイントはどんなことですか?」

5つのポイントを覚えて下さい。

  • タイヤが冷えている時に、クルマに指定された空気圧に調整する
  • バルブからの空気もれの点検を行う。また必ずバルプキャップを付ける
  • 調整した空気圧は走行中に上昇するがこれを下げない
  • タイヤの空気圧は自然にもれて低下するので、定期的に補充する
  • リムフランジ部に変形がないか点検する

「タイヤのスリップサインってなんですか?」

タイヤの使用限界の目安になる目印のことです。
タイヤの残りミゾが1.6mm未満になると、タイヤ溝のとぎれとなって表れてきます。スリップサインはタイヤ両側面部の△印がついているところにあります。1ケ所でもスリップサインが表れたら、すぐに新しいタイヤと交換しなければ大変危険です。

「タイヤの表示は何を表しているんですか?」

タイヤの表示

タイヤ性能のエッセンスがまとめられているタイヤ表示の読み方をみてみましょう
自分の走行にあわせた、正しいタイヤ選びの基礎知識だから、しっかり理解してほしいです。タイヤのサイズは普通、タイヤサイドウォールに「195/60 R14 85H」などと表示されています

「速度記号はどんな分類になっているんですか?」

速度記号

S、H、Vなどの速度記号は、そのタイヤを装着したとき、クルマが平坦な舗装路面で出せる最高速度を表しています。表にすると次のようになります。

「ロードインデックスとはなんですか?」

JATMAサイズ 空気圧別の負荷能力一覧表
負荷(kg)空気圧(kPa)
1.81.92.02.12.22.32.4
L164235245250260265276280
68265275285290300305315
69275285290300310315325
70285290300310320325335
71290300310320330335345
72300310320330335345355
73310320330340345355365
74315325335345355365375
75325340350360370375387
77350360370380390400412
79370380395405415425437
80380395405415430440450
81390405415425440450462
82400415425440450465475
83410425440450465475487
84425435450460475490500
85435450465475490500515
86450460475490505515530
87460475490505520530545
88475490505520530545560
89490505520535550565580
90505525540555570585600
91520535555570585600615
92530550565585600615630
93550565585600620635650
94565585600620635655670
95585600620640655675690
96600620640655675695710
97615635655675695710730
98635655675695715730750
99655675695715735755775
100675700720740760780800
101695720740765785805825
102720740765785810830850
103740765785810830855875
104760785810830855880900
105780805830855880900925
107825850875900925950975
1088458709009259509751000
10987090092595598010051030
110895925955980100510351060
11294597510051035106510901120
 1.81.92.02.12.22.32.4

規定の条件のもとでそのタイヤに負荷できる最大質量を示す数値です。意外と知られていませんが、ロードインデックスというのは空気圧によって変化します。どんな空気圧でも最大負荷能力があるワケではありませんので要注意です。またインチアップによるロードインデックスの低下には気をつけて下さい。

左記はあくまでも日本(JATMA)の規格で、他にもヨーロッパ(ETRTO)など色々な規格があります。規格は製品を製造する時のルールですので、左記の表から分かるように空気圧が1.8キロ以下、もしくは2.4キロ以上の強度に関しては無視されています。この範囲外で使用されるのは規格外ですので、どういった性能なのかは判りません。

ではインチアップ後の空気圧は実際に、どうすればいいのでしょうか?まず、純正タイヤのロードインデックスと自動車メーカー指定空気圧を調べその数値を上記の表に当てはめて最大負荷能力を調べます。次にインチアップしたタイヤサイズのロードインデックスを調べて、最大負荷能力が下がらないような空気圧に充填すれば問題ありません。だいたいの目安としては、標準タイヤと比べてロードインデックスが1ポイント低下に対して0.1キロ上げればOKですよ。

ETRTOのロードインデックスに変わった場合は、その時点で空気圧を0.5キロ足して、ロードインデックス1ポイント低下に対して0.1キロ空気圧を上げて下さい。運良くロードインデックスが下がらない場合や、ロードインデックスが上がる場合もありますが、その時はメーカー指定の空気圧やそれ以下にされても何ら問題ありません。空気圧別の最大負荷能力を比較して、最適な空気圧にして下さい。*JATMAとETRTOは最大負荷能力が違うので、間違えないよう御気をつけください。

もしかすると、ロードインデックスは見つかったけど、標準タイヤの最大負荷能力は一覧表の2.4キロにしても足りないという方もいるかもしれません。残念ですがJATMAでは最大負荷能力は2.4キロまでしか決まっていませんので、これを超える負荷能力は全く不明です。タイヤメーカーは『空気圧は3.0キロを超えない範囲を推奨します(JATMAも同等推奨)』とのコトですので表記以上のことはしないのが無難です。気温の高い時に高速道路を数時間走ると、タイヤの内圧(空気圧)がかなり上がるのでバーストする可能性があります。

「補足」

現在空気圧の正式な呼び方は「キロパスカル(kPa)」です。空気圧を「2.4」などと書いていますが、正式には「240キロパスカル」になります。

また、ロードインデックスが一覧表外の場合、「保証は無いが、このぐらいの空気圧にするのが無難」という意味ですので、何らかの問題が発生しましても我々を含めてタイヤメーカーも一切保証出来ませんのでご了承下さい。ロードインデックスの低下による空気圧アップがどうしても気になる方や不安を感じる方はインチアップを含めてタイヤサイズの変更はおすすめできません。

アルミホイールについて

アルミホイールの基礎知識

よく、カー雑誌などで「オデッセイ、エスティマ、ステップワゴン、ステージア」などを1つのジャンルとして広告を出しているお店が多いかとおもいます。ホイール選びの1つの材料として利用する方も多いと思います。
しかし、これは標準のタイヤ外径を無視した広告で「このタイヤサイズなら大体このぐらいの値段ですよ」という表示なのですが、もちろん普通の人がこの広告を見ると「あ、俺の愛車にこのサイズが装着出来るのか!」と思うでしょう。確かに装着出来ないワケではありませんが、外径が妙に大きくなったり小さくなったりするという失敗をしやすいようです。
世に出回るホイールの中には見た目こそ個性的になっても、クルマ本来の走りは本来の効果とは逆に悪化させる原因になる物もあります。「ホイールは大きくなったけど、タイヤが小さくなった」といったバランスの悪いインチアップにならないように、ホイールに対しての基礎知識をご紹介したいと思います。

ホイール断面

(表記例)
リム幅リム形状サイズオフセットP.C.DHOLE
6.5J16インチ+46114.35H
1 6 2 3 4 ボルト数
1 リム幅 これはホイールの幅、リム幅(インチ)を示しています。その次の6.5Jは、ホイールの幅で単位は2同様にインチです。“J”についてはホイールのリム形状の記号ですので、あまり考えなくてもよいですが参考までに、“J”と“JJ”があり、タイヤをホイールにセットする際に、ホイールの前面からセットするか、後面からセットするかで記号が違います。
2 リム径 まず最初の16はホイールの直径です。単位はインチで表されます。
3 オフセット 次の+46はオフセット値です。これはホイールの取り付け面の位置(ミリ)を示しています。要は車側とホイールの接触面が、ホイールの幅の中心から40mm車体外側にあるという意味です。逆にこの数字がマイナスの場合、接触面が車体内側になりますので、ホイールは車体外側にでてきます。この数字は結構重要になりますので、ホイールを選ぶ際は当店スタッフと充分に話し合った上で決めてください。
A,B   オフセットはリム径の中心が±0になりますから中心からA,Bと分けた場合、Aの位置に取り付け面がある場合はオフセットは+(プラス)。Bの位置に取り付け面がある場合はオフセットは-(マイナス)オフセットと呼びます。
4 P.C.D
(ボルト穴ピッチ直径)
その次の114.3はP.C.D.値です。Pitch Circle Diameterの略ですが、ホイールの中心から、ボルト穴の中心の距離で円を作った場合の直径です。要は、「ホイールの中心点から半径57.15mm(直径114.3mm)の円周上に取り付けボルト用の穴が並んでいますよ。」となります。
ボルト数 HOLE 最後の5Hは取り付けボルト用の穴の数です。“H=HOLE(穴)”。ホイールによっては“マルチ”として、2種のP.C.D.対応の8Hや、4H・5Hの両方に対応する9Hタイプがあります。
5 センターボア直径
(センターハブ径)
センターボアとは、ナット穴よりも内側にある大きな穴のことで、なぜ穴が空けられているかといえば、アルミホイールを装着する際、車体側に設けられているハブ(車輪の中心)をこの穴に通す為です。
6 フランジ形状 リムの縁の形状を示すフランジ形状で、乗用車/軽トラック/小型トラック用には B / J / JJ / D / E / K のいずれかが用いられます。通常の乗用車であれば、J、もしくはJJです。
7 ウエル タイヤを取り付ける為に、リム部の直径を小さくして凹ませた部分。これによってタイヤの着脱が容易に出来る様になります。
8 ビードシート タイヤのビード部と接触し、半径方向の荷重を保持するリムの部分です。

インチアップについて

インチアップの基礎知識

標準のホイールよりも大径のホイールにアップ(ホイール径は何インチと表現される)して、タイヤ断面の高さ(扁平率)を少なくするチューニング。扁平率を少なくすると、「コーナリング時のタイヤの変形が減り、グリップが向上する」・「デザイン上もクルマが締まって見える」など、メリットがある反面、デメリットも発生してしまいます。 ここでは、インチアップに失敗しないための基礎知識をご紹介します。

装着可能なホイールサイズの割り出し方

まず最初はノーマルのホイールサイズを調べます。ここがおかしいとすべてが狂うので間違えないよう十分注意してください。次に糸にオモリをつけてフェンダーへ貼り付けます。 位置はホイールの中心に糸がくるように貼って下さい。最後に糸からタイヤサイドの一番盛り上がっている部分までの距離を測ります。面倒でも4輪とも測定するしてください。 上図からインチをミリに計算しなおせば各部の変更が可能になります。

ホイールのサイズについてですが、基本的にP.C.D.値と穴の数を間違えなければ、後は装着したいタイヤに依存する事になります。 (タイヤの幅に合わせてホイールの幅も変わりますので、まずどのサイズのタイヤを装着するかまた、その際にローダウンはしているか等といった要因によってリム幅やオフセット値が変化するからです。) また、タイヤメーカーや銘柄によって同じ幅のタイヤであっても推奨リム幅が違う場合もありますのでタイヤの表記をよく確認して、合う物をえらんでください。

一番気をつけなければいけないのが、リム幅が大きくなればオフセット値も変えなければならないという事です。同じオフセット値でリム幅だけ大きくとると最悪の場合フェンダーからはみ出してしまうからです。 現在装着しているホイールのサイズと、フェンダーとの関係を考えてオフセット値を決めてください。 たとえばの話ですが、ツライチにしたい場合はオフセット値を小さくしたり、タイヤを引っ張りたい場合はリム幅を大きくしたりすると言うことですね。

タイヤ外径(直径)の計算方法

タイヤ断面図

まず計算の前に、1インチを25.4mmとして四捨五入で計算するのを前提にします。

205/65-15というサイズが標準タイヤだった場合、(c)は「2(15inch) x 25.4mm = (c)(381mm)」になります。 (a)は外径に関係ありませんが、(b)と一緒に計算する必要があります。「(a)(205mm)x (b)(65%) = ミリに変換した断面高さ(b)(半径:133.25mm)」になります。タイヤ外径というのは直径ですので、「(b) x 2 = 267mm」という計算が必要です。 これでタイヤ外径が出ます。205/65-15のタイヤ外径は「381mm + 267mm = 648mm」です。

インチアップではこの「標準タイヤの外径」を基準にします。簡単に書くと、タイヤ外径をなるべく変えずにホイールを大きくするのがインチアップの基本になるということです。
あと、タイヤサイズの“215/45ZR17”の各数字の意味をご説明します。

最初の“215”これはタイヤの幅をあらわしています。単位はmmで、215という事はタイヤの幅は215mmであるということですね。

次の“45”はタイヤの扁平率です。タイヤの幅に対するタイヤの厚みを百分率であらわしています。つまり幅215mmの45%がタイヤの厚みということです。

“ZR”は、タイヤの種類です。“Z”は速度記号で、対応速度によって“H”や“V”などがあります。“R”はラジアルタイヤという意味です。

最後の17はホイールのサイズで単位はインチです。(1インチ=25.4mm)

ここまでわかるとタイヤの直径が算出できます。
まず、タイヤ幅と扁平率からタイヤの厚みを算出します。もちろん円形ですから、ホイールを挟んで対角に同じ幅を持つのでこの厚みを2倍し、ホイールの直径を足せばタイヤの直径です。

車検に適合しない物は?

車検では、インチアップしてしていてもその車に合った物であればパスできます。項目は

  • ナットやボルトがしっかり取り付けられているか
  • 車体からハミ出ていないか
  • 車体に干渉しないか
  • タイヤに溝が残っているか
  • メーター誤差が+15%以下で-10%以上か

などが点検されます。これらをクリアするために適したホイールサイズ(ボディからハミ出ない、干渉しない)と適したタイヤサイズ(タイヤ外径が+15%以下で-10%以上)が装着されていなければなりません。

POINT

インチアップを行なうときのポイントは、タイヤの外径は変えずに内径だけをアップすることです。多少は平気ですが、大きく変わるとさまざまな影響が出てくる為、安全性が保てなくなります。


各種作業についての詳細は、電話・Eメール等にてお問い合わせ下さい

 

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